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中学受験勉強は誤解されがちです。知識の詰め込み教育のように思われていることが少なくありません。しかし実態は異なります。

中学入試でためされるのは、知識の量ではなく、知識の活用力です。もてる知識をフル活用して目の前の問題を解決しようとする力をためすユニークな問題が毎年出題されています。出題者の意図をくみ取り、解法を採点者にわかりやすく伝える能力が求められています。論理的思考力、課題発見能力、課題解決能力、表現力など、いわゆるＰＩＳＡ（経済協力開発機構通称ＯＥＣＤによる学習到達度調査）で問われる学力観と同様の学力が必要です。

また、次の模試で良い成績をおさめたいなど、期日付きの目標を定め、目標にたどり着くまでの段取りを構成し、実行することで、中学入試本番という大舞台までの階段をー歩一歩上っていくことはビジネスの世界でも採用される「スモールステップ」の考え方と同じです。毎週のテストのために学習計画を立て、実行し、テスト結果を分析し、その後の学習に反映することは、計画・実行・評価・改善の「ＰＤＣＡサイクル」そのものです。中学受験勉強を通して、社会人基礎力の土台をつくることもできるのです。