中学受験をすると、塾通いや家庭教師での受験勉強のせいで、家族団らんの時間が減るという面があります。しかし実際は、中学受験という親子共通の目標をもつことで、親子の絆が深まります。
家庭教師をつければ「先生がこんな面白い話をした」だとか、「ほかの学校ではこんな遊びがはやっているらしい」とか、会話のバリエーションが増えます。学習計画をいっしょに練ったり、わからない問題について話し合ったり、理科や社会で学んだ知識をもとに、家庭教師の先生と新聞やニュース番組の時事ネタについて語り合ったりと、共通の話題が増えます。
普段仕事が忙しく、子どもがどんな生活をしているのか無間心な父親でも、中学受験となると、子どものことが気になる様子。どんなことを勉強しているのか、テストの点数はどうなのかと気にかけるようになります。子どものがんばりを見て、胸をぎゅっとつかまれる思いを経験することもあります。たまには早く帰って勉強を見てやろうなどという気も湧いてきます。
「中学受験を通して、子どものことをより深く理解できるようになった」、「中学受験を経験したことで、親子の絆が強まった」という保護者は多くいます。
家族とは別に塾で弁当を食べさせるのは切ないという人もいますが、塾で子どもたちは、友だち同士ワイワイガヤガヤとやりながら、楽しく弁当を食べています。さみしいなんてことはありません。