~入試本番までのチェックポイント~ 学力は「入試直前まで伸びる」を信じる

合格という目標に向けて最後まで前向きに努力した子は「入試直前まで伸びる」と述べました。
しかし正確には「入試直前まで」ではなく、「入試期間中にも」学力は伸びるというべきでしょう。
これまで受験勉強を重ねてきて、大きなヤマ場である夏休みを乗り越え、ようやく実戦的な、入試問題を「解き切る力」の強化にはじめて取り組んでいるのが、秋から冬にかけての入試直前の3か月。その意味では、本格的な過去問題演習と直面するのも、この秋以降からということができます。
だからこそ、ほとんどの受験生の学力は、この入試直前の時期にこそ大きく伸びるのです。そして、そういう成長が加速しつつあるなかで入試本番を迎え、毎回の入試で実際の志望校の入試問題に立ち向かうことで、また受験生の学力(実戦的な入試への対応力)が大きく伸びるきっかけをつかむことができるのです。
経験豊富な先生ほど、それまでの時期は焦ることなく、しっかりした基礎力と骨太の思考力を育て、いざ入試直前のラストスパートの時期に、いよいよ受敬生の学力を大きく伸ばすような指導ができるわけです。
また、この時期の学力的成長は、受験生本人の気持ちのもち方にもかかってきます。考えに考えて決めた第1志望校。その学校への合格~入学の思いが強ければ強いほど、そのエネルギーがバネになることも間違いありません。
また、入試の期間中に、たとえば初戦や前半裁で不合格の体験をしてしまったことで、その悔しさをバネにしての巻き返しで、大きく成長するケースも(とくに気持ちが入試に本気で向かうのが遅かった子ほど)多いものです。
将来への大きな可能性や、伸びしろの大きさを秘めた受験だからこそ、そうしたことも期待できるものなのです。
わが子の学力は「入試直前まで、そして入試の最中にも伸びる」と信じて、その可能性を後押ししてあげることこそ、親ができる最大のサポートです。

基礎基本・実践的な応用力を鍛える
受験生の表情にも入試が近づいた緊張感が感じられるようになったこの時期は、志望校合格に向けて、どのご家庭でも受験勉強の追い込みにかかっていることと思います。これまで培ってきた学力を土台に、入試本番で得点を取れる「合格力」を身につけるために、個々の受験生は、それぞれの課題を見出していることでしょう。
その課題を、残された時間で消化していかなくてはなりませんが、結局のところ、この入試直前の時期にやるべきことは、以下の2点に尽きるといってもよいでしょう。

●「基礎基本の徹底」と「応用力の強化」
この時期まで来れば、どの受験生も、必要なひと通りの範囲は学習してきたことでしょう。それを前提に考えると、この追い込みの時期にやるべきことは、①志望校の過去問題演習に徹底して取り組み、実戦に即した「応用力」「思考力」「表現力」を身につけること、②これまで学習してきたなかで、実戦に欠かせない「基礎・基本」の部分を見直し、それを確実に身につけること、の二つに集約できます。
この「基礎・基本の徹底」と「応用力の強化」は、一見すると矛盾する課題にも思えますが、これは入試を突破するために必ず要求される力です。
過去問題への取り組みを中心とした入試問題演習のなかでも、ところどころ「基礎・基本」に立ち返り、これまでに学んできた基礎知識や公式、原理・原則を再確認しておくことです。そのときには、決して慌てずに、一つひとつ見直しをしたうえで、この最後の機会に確実に身につけるよう心がけることです。
そうした「基礎知識」マスターのための参考書を使った学習も、最も効果があがるのは、まさにこの入試直前の時期です。
もし「基礎・基本」部分で不安を感じたら、これまで使い慣れた参考書やテキストを再度見直してみることです。
そこで正確な知識とともに、「よし、これはOK」という自信を身につけることができたなら、それだけ「合格」ヘー歩近づいたと考えてよいでしょう。

過去問題には徹底して取り組む
この時期から入試本番にかけての、合格に一歩でも近づく有効な手段として、各自の志望校の「過去問題への徹底した取り組み」があげられることはいうまでもありません。
そうした各校の「出題の個性」と正面から向き合う経験を、「過去問題への取り組み」を通して、入試までの間に体験しておくことが大切です。
志望校の入試問題に慣れ、その内容や意図するところを感じ取り、いよいよ来年の入試本番で新たな出題と向き合ったときに、「あのときやった問題と似た出題だ」とか「形式は違うけど、視点や考え方は共通だ」などと思えたならば、それが合格への手ごたえとなります。志望校の過去問題をひと通り見渡したときにも、「この問題から解いていこう」と判断ができるだけの。見極めの力が少しずつ身につけば、なおさら自信は深まるはずです。
こうした手応えに近いものを、自分自身が入試直前までに何度か実感できることができたならば、合格にあと少しで手の届くところにきたと考えてもよいでしょう。
なかには、まだこの時期でも「歯が立たない」問題や、解法の糸口がすぐには見つけられない問題もあるかもしれません。しかし、怖がることはありません。「できない」ことや「覚えていない」ことを恐れずに、まず目の前の問題に正面から向き合い、限られた時間でその問題に集中して取り組むことができれば、それが合格への第一歩。それを後で見直したときに、ひとつずつ疑問を解決し、課題を消化していければよいのです。
そういう経験を重ねていくうちに、「今日はできなかった」問題が、必ず「明日(=入試本番)にはできるようになる」と信じて、このラストスパートの時期を過ごしてほしいと思います。

わが子の努力と成長を喜ぶ
決意したときから今日までの、親子の歩みを振り返ってみていただきたいと思います。
その間には、数々の苦労もあったことと思います。親の思いとお子さんのモチベーションが噛み合わずに、意思疎通に苦しんだこともあることでしょう。
それでも今日、ここに至るまでの多くの体験を振り返ってみると、この時期まで、それぞれの目標に向けて親子で一緒にがんばってきたことの意義と、その過程でのお子さんの成長を、あらためて実感できるのではないかと思います。
それぞれの志望校に挑んでいく意義は、決して〝合格〝だけにあるわけではありません。自分でがんばれば手が届くぎりぎりの高い目標を掲げ、それに向けて毎日の努力を重ね、より幅広い知識や深い理解を得ていくこと、それ自体に大きな意味があることを、多くの保護者の皆さんは、すでに実感していることと思います。
その過程で身につけた力や、そのための努力の体験が、この先、進学してから必要になる学力を育てていくバネとなり、将来にもつながる力となることは間違いありません。
そういう「お子さん自身が努力できた」過程の延長線上に、めざす志望校の〝合格〝があります。
もちろん最大の目標は、あくまでも「第1志望校への合格」であることに変わりありません。
しかし、最大の価値はむしろ、これまで努力してきた過程そのものと、そこで得た目に見えない、さまざまな力や、お子さん自身の達成感、成功体験、あるいは貴重な失敗体験のなかにこそあります。そうしたお子さんの成長をご家族で喜び、その証を親子で実感できるような、ベストの受験を是が非でも実現していただきたいのです。
その意味でも、すべての受験生に、最後の最後まで「自信を持って」勉強を続けていってほしいと思います。勝負を決めるのは、まさにこれから入試本番までの取り組みです。
その間の残された時間を生かし、粘り強くがんばり抜く意思と努力する姿勢が、さらにお子さんの成長を促してくれるこことを信じ、そこに大きな期待を寄せていただきたいと思います。

実り多い受験体験ができる事を願う
入試本番の朝、受験生の集合場所にお子さんを送り出し、試験会場となる校舎へ吸い込まれていく受験生一人ひとりの後ろ姿を見送る保護者の姿は、毎年、見る者の胸を熱くします。祈るような思いで、お子さんの背中を見守る眼差しには、今日までの成長を頼もしく実感する、そんな思いが込められているかのようです。 このときまで親と子の二人三脚でがんばってきて、そんなふうにわが子を入試本番に送り出す、すべての保護者の皆さんに、決して後悔を残してほしくはありません。たとえ、どのような結果になろうとも、入試本番までに「やるべきことはすべてやった」という、落ちついた気持ちで、入試という。晴れの舞台・に、お子さんを気持ちよく送り出してあげていただきたいのです。
そのためにも、あらゆる状況を想定して万全の併願作戦を立て、その結果して、最終的に親も子も「チャレンジしてよかった」と思えるような、実りある受験体験をしていただきたいと私たちは願っています。
もうひとつ、この入試が迫った時期だからこそ、あえてお願いしたいのは、もし結果として第一志望以外の学校に進学することになったときには、親子ともども当初の第一志望への未練を吹っ切って、合格した学校に「胸を張って」進学して(させて)ほしいということです。
そして、新たな気持ちで、学校生活へ踏み出してほしいと思います。お子さん自身が、進学した学校で勉強にもクラブにも打ち込み、楽しく豊かな3年間を送ることができれば、学校生活が、本人にとっての、将来に向けたさらに大きな自信を育ててくれるはずです。
受験生本人はそういう自然な受け入れができ、進学した学校にもすぐ馴染むことができます。
そして、そうした〝吹っ切れた〝気持ちで本番に挑むことができれば、きっと何よりも実り多いものになるはずです。

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