・性犯罪防止のための新たな法律
教育職員等による様々な性犯罪等から被害者を守るため、令和3年6月4日から「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」が施行されました。
児童生徒等の尊厳を保持し、児童生徒等の権利利益の擁護を目的とした法律で、懲戒免職処分となり得る行為を列挙しています。
その中には、刑事罰とはならない行為も含んでおり、免許状の失効や再免許の条件についても述べられています。
また、問題の防止や早期発見のための措置、問題が生じたときに適切な対処を行うといった内容も書かれています。
この法律以外にも、性暴力等への対策として、次に述べる日本版DBSの導入も決定しており、児童生徒等が安心して生活できるよう様々な対策がなされています。
・日本版DBSとは?
日本版DBSとは、イギリスのDBS制度(Disclosure and Barring Service)、前歴開示・前歴者就業制限機構を参考にしたものです。
主な内容としては、教員・保育事業者などの子どもへの性暴力防止や、性犯罪の前科の確認を事業者に義務付けるものです。
・いつから施行される?
日本版DBSと呼ばれる法案の正式名称は「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」であり、子ども性暴力防止法とも呼ばれます。
2024年6月19日に可決されており、2026年度をめどにスタートする予定です。
・具体的には何が変わるの?
子どもに接する仕事に就く人に対して、性犯罪歴がないかを事業者側が確認することが義務付けられます。
事業者がこども家庭庁に確認を申請し、性犯罪歴がない場合はその旨を事業者に交付し、性犯罪歴がある場合は本人に事前通知がなされ、2週間以内なら訂正請求が可能です。また、本人が内定を辞退した場合は事業者に犯罪歴が通知されません。
また、新規採用者だけでなく、現職員も対象となり、犯罪歴が確認された場合は、配置転換を行うなどの必要があります。
・どんな事業者が対象?
学校や認可保育所などの、法律上認可の対象となっている施設は、性犯罪歴の確認が義務化されます。
民間の学習塾等、子どもを対象にしている教育事業などについては、研修や相談体制の整備などを条件とした「認定制度」となっており、認定を受けた事業者は国によって公表されます。
認定制度の対象となる民間教育事業者の条件は、一般に習得に6ヶ月以上かかるもの、対面による指導、事業者が場所を用意するもの、問題が発生したときに児童を保護するための措置を行うのに必要な人数以上の指導者がいること、が挙げられています。
・民間教育事業の今後……他の対策との併用
DBS制度によって、教員時代にわいせつ行為等で処分を受けた者が、遠く離れた学校や学習塾等に勤めるといった事例を防ぐことが期待されています。
しかし、DBS制度は、性犯罪歴があるかどうかを確認するのみであるため、再犯を防ぐきっかけになるものの、初犯の場合は防ぐことは難しいです。
そのため、DBS制度に頼るのではなく、普段から行っている性犯罪防止のための対策を改めて強固なものとする必要があります。
家庭教師の場合も、自宅とはいえ対面での指導を行う性質上、そのような対策は欠かせません。
可能な限り同性の教師を派遣する、不必要な接触は必ず避ける、一ヶ月の体験指導を行うなど、生徒が安心して指導を受けられるように日々対策を行っています。
DBS制度が施行されてからも、日々の対策やその改善は常に必要になってきます。対策を怠らず、安全安心な生活を築いていきたいところです。
家庭教師の安全対策についてさらに詳しく↓
指導時における生徒の安全確保のための対策について
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